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脳内OUTPUT-ただのメモ書き-

ミュータントタートルズ

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あらすじ

ニューヨークで悪事を働く犯罪組織フット団を追っていたテレビレポーターのエイプリル(ミーガン・フォックス)は、ある日、強盗に入ったフット団をこらしめる何者かの姿を目撃する。数日後、エイプリルは別の現場でフット団をやっつける何者かに遭遇。撮影に成功するも、そのヒーローたちの正体は人間の言葉を話し、体長180センチもあるカメだった。 シネマトゥデイ - 映画の情報を毎日更新

ここにも注目

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ミュータントタートルズの歴史

パロディマンガだったタートルズ

タートルズは1984年、ミラージュ・スタジオ出版のアメコミから誕生しました。 ケヴィン・イーストマンとピーター・レアードが「のろまなカメが素早いニンジャだったら面白いんじゃね?」というノリで発案。 このスケッチに、『X-MEN』のスピンオフ作品『ニュー・ミュータンツ』から、ティーンエージャーらしさをピックアップ。さらに『デアデビル』に登場する、悪魔ザ・ビーストに仕える忍者集団「ザ・ハンド」をもじって、タートルズの敵対組織「ザ・フット」を作ります。

ピーター・レアード「コミックブックを作ったのは、ちょっとしたお楽しみのためだった」(「ミュータントタートルズ大全」より)。 最初に印刷されたのは、コミックコンベンションで頒布された3,000部だけ。 言うなれば、一発ネタパロディ同人誌でした。 1号目は印刷するため借金をしていた二人。しかしあっという間に話題が広まり、2号で一気に15,000部発行。 初期原作のタートルズは、悪に囲まれた暗黒世界で、荒ぶる魂をもち苦悩を抱えたヒーロー(パンフレットより)、というキャラ付けでした。

アニメ版タートルズ

瞬く間に人気を博したタートルズは、すぐにアニメ化されます。 その中から特に有名なものを比較してみます。

1987年アニメ版

通称「旧亀」。日本では1993年に放送された、最も有名なタートルズ。 真面目なリーダー・レオナルド、お調子者のミケランジェロ、天才発明家ドナテロ……とこの3人は現在とあまり変わりません。ラファエロだけ「クールでドジ(歌詞より)」な性格で、今と違います。 ネズミの忍術家スプリンターはもともと人間。同じ門下生のシュレッダーと悶着あり、シュレッダーは異次元生物クランゲと手を組んでいます。

日本放映版の脚本・演出は『X-MEN』『ビーストウォーズ』の岩浪美和で、吹き替えはアドリブだらけ。 特に人気だったのは、敵のシュレッダー。本名はサワキ・オロク。家族に弟カズオと母ミヨコがいる、シリーズ史上最も庶民派で、ちょっといいやつ。 テレビ東京放送版だと、異次元生物クランゲからは「サワキチャン(オネエ口調)」と呼ばれ、シュレッダーもクランゲを「たこ焼き」「脳みそ」と呼ぶ漫才を毎回披露。タートルズにも「鉄板頭」と呼ばれ散々です。 さらに日本語吹き替え声優がアドリブを連発。逃げ去る際に「これから八代亜紀のコンサートがあるからな!」「サヨナラ、サヨナラ(淀川長治)」と言い放つ有り様。

2003年アニメ版

通称「新亀」。こちらは日本で2007年に放送。デザインは原作寄せ。 「旧亀」と違って、ラファエロが短気な熱血漢になり、スプリンターは原作通りネズミが変化した設定に。 天敵シュレッダーは、何度も復活するシリーズ史上最も残虐な敵「ユートロム・シュレッダー」になりました。 忍術の使い手カライが、彼の養女として初登場。 協力者の女性エイプリルはレポーターではなく、科学者になっています。

2012年アニメ版

フルCGアニメ化され、デザインはコミカルなものに一新。スプリンターは旧亀同様、人間が変化したものです。 エイプリルがティーンエージャーの女の子として登場しているのが最大の特徴。 スプリンターから修行をうけてくのいちになっています。しかもドナテロとなんかいい仲に。

平行世界のタートルズ

各種アニメ版のタートルズが「別人」であるのを表現したのが、2009年映画『Turtles Forever』。 旧亀と新亀が、それぞれの世界観からやってきて共闘するスピンオフ作品です。日本では未公開。

マーベルコミックスDCコミックスと違って、他の作品とコラボする機会があまりない。 そこで、アニメ版タートルズ同士でコラボしちゃいました。 他にも日本OVA版や原作コミック版まで登場。平行世界の亀たち大集合。 ちなみにタートルズとクロスオーバーした作品は、アメコミの「兎用心棒」くらい。

映画版タートルズとヒップホップ

タートルズは「ティーンエージャー」というのがウリの一つ。考え方が幼くて、いたずら好きで、好奇心旺盛。 彼らが好むポップカルチャーの代表がヒップホップ。

スティーブ・バロン監督版の実写映画『ミュータントニンジャタートルズ』三部作からタートルズに欠かせない要素になっていきます。 1990年の劇場版1作目では、M.C.ハマーがテーマソング「This Is What We Do」を担当。また代表曲「Turtle POWER」を歌うのはヒップホップグループのパートナーズ・イン・クライム。 1991年の2作目ではヴァニラ・アイスが「Ninja RAP」を披露。日本の戦国時代に行っちゃう1993年の3作目では、サイケデリック・ダスト&ルース・ブルースが「Turtle Jam」を曲提供。

以降、タートルズといえばヒップホップ、というイメージが定着。特にお調子者のミケランジェロブレイクダンスを披露し、「MCマイキー」を自称しています。 3DCG化された2007年の『TMNT』ではジム・クラス・ヒーローズが、シリアスなストーリーにあわせた、ハードラップなテーマソング「Shell Shock」を公開。 今回の映画では、イメージソング「Shell Shocked」が著名ラッパーたちによって作られます。 タートルズがエレベーターの中でボイスパーカッションをするシーンも特徴的。日本では作中のシーンにあわせてラップバトルするイベントを行い、RIP SLYMEともコラボ。ヒップホップ文化はタートルズと切り離せないものになりました。

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